歩行診断をご希望の方へ

当院の系列院である「メディカルジャパン吉祥寺」では、米国ノラクソン社の最新歩行診断機「マイオプレッシャー」を導入しています。

この診断機は、約2万個のセンサーが可動するトレッドミル上で歩行を行うことで、以下のデータを詳細に分析することが可能です。
・足圧(歩行時の足裏の圧力分布)
・重心移動(バランスや体の動き)
・左右荷重値(左右の体重のかかり方)
これにより、歩行パターンや体の不調、姿勢の問題点を科学的に把握できます。ぜひ吉祥寺院で診断を受けてみてください。

メディカルジャパン吉祥寺
最新の設備を備えたリハビリセンターで、日本でも数少ない施設の一つです。 多くの医師からの評価を受けており、臨床の経験が豊富です。
料金
トレッドミル(歩行診断) 6,600円(税込)

歩行の基本的な役割とその健康への影響

私たちが日常的に行う歩行は、単なる移動手段としての役割だけでなく、私たちの健康にも深く関わっています。歩行は、心臓を鍛え、血流を良くし、筋肉や骨を強化する効果があります。また、歩行は脳にも良い影響をもたらし、認知機能の維持やストレスの軽減にも寄与します。

しかし、正しくない歩行の仕方や、体のバランスの乱れは、膝や腰などの関節への負担となり、長期的には様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

歩行診断の必要性

歩行診断は、私たちの日常的な動作である歩行の質を詳しく分析するものです。そのため、特定の症状や悩みを持つ人だけでなく、多くの人々にとって有益な診断となります。具体的には、以下のような方々に特に適しています。

日常的な痛みや不調を感じる方

膝や腰、足首などの痛みがある方は、歩行の際の姿勢や動きが原因である可能性が考えられます。

運動を始めたいけれど、どのように始めれば良いかわからない方

歩行診断を受けることで、自身の体の動きやバランスを知ることができ、適切な運動方法を見つける手助けとなります。

加齢とともに歩行に不安を感じる高齢者の方

歩行の安定性やバランスをチェックし、転倒リスクを低減するためのアドバイスを受けることができます。

スポーツ選手やダンサーなど、体を使う職業の方

最適なパフォーマンスを発揮するために、微細な動きやバランスの調整が必要な方には特におすすめです。

歩行診断は、これらの方々だけでなく、自身の体をより深く知りたいという方々にも適しています。正しい歩行の方法を知ることで、自身の歩行の特徴や問題点を知ることができ、それに基づいたアドバイスやトレーニング方法を学ぶことができます。

歩行時の筋活動について

足部には3つの主要な回転軸があり、これらは歩行時の動きをサポートします。これらの回転軸は、歩行の際に衝撃を吸収したり、前方へのスムーズな重心移動を助けたりします。

初期接地

足の踵が地面に触れた瞬間。この時、足が地面に衝撃を受けるので、その衝撃を吸収するための筋肉の動きが必要です。特に、太ももの前側やふくらはぎの筋肉が活動します。

立脚中期

足全体が地面についている時。この時期は、体の重心を前方に移動させるための筋肉の動きが中心です。臀部や太ももの筋肉が主に活動し、体を支える役割を果たします。

踵離地

踵が地面から離れる時。この時は、次の一歩に向けて足を前に進めるための推進力が必要です。ふくらはぎの筋肉が強く収縮し、足を前方に推進します。

このように、歩行時には足だけでなく、体全体の筋肉が連携して動いています。特に、体の中心部分である臀部や腰部の筋肉は、体のバランスを保つために非常に重要な役割を果たしています。

しかし、日常生活の中で不適切な姿勢や動きを繰り返すことで、筋肉の使い方が偏ったり、筋力が低下したりすることがあります。その結果、正しい歩行ができなくなることも。定期的な運動やストレッチ、正しい姿勢の維持などを意識することで、健康な歩行を維持することができます。

歩行動作を分解して理解する ―歩行周期―

歩行分析をする上で欠かせない知識として、歩行周期の分類があります。歩行動作全体を漠然と見ていても問題点の把握や改善策の考案にはつながりにくいので、一歩の中で「足が地面についている時間」や「足が地面から離れている時間」などのように各フェイズに分類するという考え方です。

歩行周期(ランチョ・ロス・アミーゴ方式)

IC(初期接地):踵が地面に接地する瞬間 LR(荷重応答期):一回目の両足支持期 MSt(立脚中期):反対側の脚が地面から離れた瞬間で、観察脚の踵が床から離れた瞬間でもある。 TSt(立脚終期):観察脚の踵が床から離れた瞬間で、反対側のICである PSw(前遊脚期):反対側のICで、観察脚のつま先が床から離れた瞬間でもある。 ISw(遊脚初期):観察脚のつま先が床から離れた瞬間で、両脚の下腿が矢状面(顔を正面に向けて横から見た側)で交差した瞬間でもある。 MSw(遊脚中期):両脚の下腿が矢状面で交差した瞬間で、観察脚の下腿が床に対して直角になった瞬間である。 TSw(遊脚終期):観察脚の下腿が床に対して直角になり、観察脚の足が床に触れた瞬間。

歩行時における「上下・側方の重心移動」と「各関節の運動」

歩行は「崩したバランスを回復する作業」の繰り返しで進んでいくため「前方へ傾斜させた身体を転倒させないようにバランスを回復させる」というのが歩行になります。 成人の重心は、下から身長の55~56%の高さで仙骨の前面に位置しています。よって「1歩行周期あたりの重心移動」は前方移への移動に加え以下の2つも加わっています。 ・重心は上下移動 ・重心の側方移動

重心の上下移動

重心の上下移動の軌跡は立脚中期が最高となり踵接地期が最低となる。

重心の側方移動

重心の側方移動は立脚中期が最も左右に移動する時期となる。

歩行時における各関節の運動について

歩行時の骨盤運動

自然な歩行速度での骨盤の前傾と後傾は、総計で4~10°程度とされている。(文献により異なる) 遊脚側の骨盤は水平の位置から下方に傾くため最も傾斜が大きくなるのが立脚中期である。(これにより重心の最高点を低下させている)。 この傾斜によって立脚側の股関節は相対的に内転し、遊脚側は外転するため支持期の直上を通過するときに、この骨盤傾斜が起こるので、遊脚側は下肢を前方に振りだすために膝関節を屈曲しなければならない。骨盤の傾斜によって、重心点の垂直方向への移動幅は減少する。

歩行時の股関節運動

股関節は、1回の歩行周期に伸展と屈曲を各1回行う。 ①股関節は、立脚相の踵接地期に約20〜30度屈曲位となる。 ②その後は伸展を続け、体幹は前方に移動する(踵離地期に約10度の最大伸展位となる) ③次に遊脚相では、下肢を前方へ降り出すために屈曲し、踵接地直前で30度をわずかに超えた最大屈曲位となる。

歩行時の膝関節運動

膝関節は1歩行周期に屈曲と伸展を2回行い、これは二重膝作用(double knee action)と呼ばれる ①支持脚は踵接地後、直ちに軽く屈曲する。 ②立脚相の後半に体幹が支持脚より前方に移動すると、膝は伸展する。 ③その後(対側肢が着地すると)再び屈曲し、屈曲速度を増して遊脚相となる。 ④遊脚相の後半では、急速に伸展する。 ⑤この時藤屈曲は遊脚初期に足を地面から引き離す(足クリアランス)のに役立ち、伸展は次の一歩を踏み出すのに役立っている。

歩行時の足関節運動

足関節は、1歩行周期に背屈運動と底屈運動を2回行う(膝関節と同様)。 ①踵接地期は軽度の底屈位となるが、その後さらに底屈して足底接地期を迎える。 ②その後、体幹が前方へ進むにつれて再び背屈し、踵離地期には約10度の最大背屈位となる。この背屈は、体幹が支持脚の前方に移動するまで続く)。 ③その後、再び足関節は底屈して踵離地となり、足趾離地後は急速に背屈に変わる。 ④遊脚相の足クリアランスでは、比較的長く背屈位を保つことになる。

姿勢歩行分析とは

当院では米国のノラクソン社によるマイオプレッシャーという歩行診断機を導入しています。約二万個のセンサーが可動するトレッドミルの上を歩行すると、自身の足圧、重心移動、左右荷重値が分かります。さらに二台のカメラを使用することにより、自身の歩行姿勢も目で確認できます。

歩行診断機
歩行診断機

測定Before,after

Before(2022/04/06)
After(2022/07/26)
      

○足圧図
○足圧中心ダイアグラム
○足圧中心パラメーター(前後最大幅、シングルサポートライン、前後方向位置、左右方向中心位置)
○歩行フェイズパラメーター(立脚相、荷重応答期、立脚中期、前遊脚期、遊脚期、両脚支持期)
○歩行間隔パラメーター(足角、ステップ長、スライド長、歩隔)
○歩行時間パラメーター(ステップ時間、スライド時間、ケイデンス、歩行速度)
上記のような歩行データをもとに正しい歩き方の細かく丁寧な指導(左右重心のかけ方・腕の振り・足の角度等)をします。

診断後は専門家が結果に基づいたアドバイスや姿勢指導、筋肉トレーニングを伝えていきます。

歩行診断では上記のようにデータがはっきりとみえるので、姿勢や重心のかけ方などご自身がいまどのような歩き方をしているかわかります。

体の諸症状は普段の歩き方からきていることもあります。同じ症状が続く、足裏の角質の肥厚やタコ魚の目ができやすい、疲れやすい等は体に負担の少ない正しい歩き方をすることで改善に近づきます。

歩行診断をすることで、自分の歩き方のバランスを知れて正しい歩き方ができるようになります。歩き方が改善されると体の無駄な動きが減り、正しく使えなかった部分が使えるようになるので体本来の動きを出すことができるようになり体の負担が減ります。また、歩行バランスの悪さからくる体の諸症状の改善もされます。

今の症状や歩いている時の痛みなどが改善されると行動の幅も広がり、生活の質もより良くなります。

負担のかからない歩行でいつまでも自分の足で歩ける身体作りをしていきましょう。

患者さん症例befor→after

歩行診断の様子になります。
1年半のリハビリを経てここまで変化がありました!!